H27.8.19  読書感想文

 

2015/08/19

 

「読書感想文」

 

懐かしい響きですね。

 

子ども時代は、夏休みと言えばもれなくついてくる宿題の代表格ですが、大人になると読書感想なんて語る機会はあまりないので、感動した本に出会ったときには逆にやり場がなくて寂しい思いをしたりします。

 

6月中にお休みをいただいた際、少し体調が回復してから何冊か本を読みました。

 

父が、重松清さんの本を何冊か買ってきてくれたので、まずはそれを読みました。

 

重松清さんの作品はもともと好きで、特に「かあちゃん」がお気に入りです。

 

中学生に読ませたい本№1と言われている「エイジ」は、読んだ当時に担当していた少年事件の少年に、審判の後プレゼントした記憶があります。

 

(少年は、読んでくれたのでしょうか。)

 

今回、父が買ってきてくれた本の中では「峠うどん物語(上)(下)」がとても良かった!!!

 

主人公の中学3年生の女の子の祖父母が長年経営していたうどん屋の近くに、田舎町唯一の葬儀場ができたことで、事実上、葬儀の来客専門のうどん屋となった「峠うどん」を舞台に繰り広げられる一話完結ドラマみたいな読みやすいお話で、主人公の目を通じて、様々な人の生や死への思いや生き方が描かれています。

 

テレビドラマにしたらとても面白いのではないかと勝手に考えていますが、「流星ワゴン」に続き、重松清作品のドラマ化、各テレビ局のみなさま、如何でしょうか?!

 

 

さて、次に、今回の読書月間の中で1番私の心に残った本をご紹介します。

 IMG_0183[1]

その名も、「きみたちはどう生きるか」

(岩波文庫 吉野源三郎著)

 

なんだか重苦しい題名・・・。

病んでいるのか?!と思われそうなタイトルですね(笑)

 

大丈夫です。確かに事実病んではいましたが、心は元気です(笑)

 

この本は、だいぶ体調が戻ってきてから、ふらりと本屋に行ってパラパラと書き出しを読んで、即気に入って購入しました。

 

ところで、私、結構渋好みで、岩波文庫の青、白、緑が割と好きなのです。

専ら読んでいたのは大学時代、政治学ゼミに所属していたころですが、なんだか古風な文章が好きで、理解したのかしていないのかわからないまま色々と読んでは妙な満足を得ていました。

 

「きみたちはどう生きるか」

 

この本、こんな仰々しい題名にも関わらず、意外にも「コペル君」というあだ名の中学1年生の男の子を主人公としたとても読みやすい本なのです。

ご想像のとおり、確かに「哲学」「倫理」の分野の本なのですが、小難しい表現は一切なくて、むしろ子ども向けの平易な文章で、大人は退屈しそうなくらいです。

その理由は、この本の誕生秘話(?)にあるのですが、どうも、大戦前の日本がどんどん言論・思想統制に向かうことを危惧した山本有三さんを代表とする有識者たちが、今後の日本を担う若者達に大切なことを伝えていかなければならぬ!と奮起して、「日本少国民文庫」と題して様々な分野ごとに本を執筆することを計画したのです。

その中で「倫理」の分野を担ったのが、まさに「きみたちはどう生きるか」なのです。

当初は山本有三さんが執筆する予定が、目を患って執筆が難しくなり、代わって吉野源三郎さんが山本さんと相談しながら執筆したのだそうです。

 

簡単にストーリーをお話すると、父親を事故で亡くした中学1年生の「コペル君」が、学校生活を中心とする日々の生活の中で体験したことから色々と考えて、お父さん代わりの「叔父さん」と対話する中で、生きて行く上で大切なことを学んでいくという、とても気持ちの良いお話です。

「コペル君」が日々の出来事の中で色々と考えたり悩んだりする物語と、「コペル君」の話を聞いた「叔父さん」が「コペル君」に向けて、経験の意味や考えが足りなかった部分など成長した「コペル君」に伝えたいことをノートに日記のように書き記した「おじさんノート」の内容で構成されていて、「あぁ、青春時代に自分のまわりに「叔父さん」にような人がいたらどんなに良かったことか!!」と「コペル君」と羨ましく思いつつ、すでにいい大人の読者にも、ハッとするような教えが沢山得られる本だと思います。

 

内容をいちいち紹介したいくらい感激した本ですが、すでに長文となった今回のブログ記事がますます終わらなくなるので、泣く泣く断念します。

 

そこで、最後に内容ではなく、この本のすごい!と思うところを1つ。

 

それは、難しいこと、大切なことを、身近な何でも無い出来事の中に還元して非常にわかりやすく表現しているという点です。

 

 

裁判官や弁護士など法曹は、その昔、威厳を保つためにあえて難しい言葉を使っていたということを聞きます。

それは確かに大切なことかもしれないけど、今のような情報の溢れる社会ではそのような方法で威厳を保つことはむしろ滑稽でしかありません。

 

ある相談者が、前に別の法律事務所に相談に行ったとき、弁護士さんの言葉が理解できなくて3回同じことを訪ねたら、とてもバカにした顔をしてため息をつかれたと言っていました。

法的なことを3回聞いて理解できない相談者と、同じことを3回説明しても理解させることができない法律の専門家である弁護士と、どちらがバカなのでしょう。

 

どうしても専門的な内容が多い法律の世界ですから、わかりやすく説明することはとても難しいです。でも、一般の人にわからない法律なんてなんの意味もありません。

 

何とか、小難しい専門の話をわかりやすく説明するというのが専門家のあるべき姿だと思います。

 

とはいえ、小難しいことを小難しく説明することもできない私ですが・・・。

 

う~ん・・・。がんばります(笑)

 

 

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