成年後見が必要になる場面

 成年後見人が必要となる場面はさまざまです。

 ケース1 遺産分割協議の場面

  遺産分割協議を成立させるには、相続人全員の署名・押印が必要になりますが、相続人の中に判断能力の低下した方がいる場合、その方に署名・押印させても遺産分割協議は無効です。
 
このような場合、判断能力を失っている相続人に成年後見人を付け、遺産分割協議を成立させる必要があります。

 ケース2 交通事故などの場面

 交通事故などの被害にあった場合、加害者に損害賠償請求をすることができますが,請求手続を行えるのは被害者ご本人だけです。
 
このため、被害者の判断能力が不十分な場合、ご家族が被害者ご本人に代わって請求手続を行うことはできませんので、成年後見人を付けた上で示談交渉を行う必要があります。

 ケース3 消費者被害のおそれがある場合

 判断能力が低下した方が一人暮らしをしている場合、違法な業者に不要な高額商品を買わされたり、リフォーム詐欺や投資詐欺などの消費者被害の標的となる危険があります。

 このような場合に、成年後見人がついていれば、ご本人がどのような契約書にサインをさせられても契約を取り消すことができます。また成年後見人が財産を管理しますので,財産が流出する危険もありません。

ケース4 身寄りのない高齢者の方の場合

 判断能力のある方で、親族がおられなかったり、親族はいるものの疎遠となっていたりすると、自分が高齢になってきて今後判断能力が低下してしまった場合、だれが自分の介護に必要なサービスの申し込みや、財産管理をしてくれるのか、不安をお持ちの方があります。

 このような場合、判断能力のあるうちに任意後見契約(※)を締結し、自分が判断能力を失ったらこの人に成年後見人になってもらって面倒をみてほしいと指名することができます。

 ケース5 施設入居などに際して

 判断能力がない方が施設などに入居する場合に、施設利用契約を締結したり、入居一時金を支払ったり、施設利用料を継続的に支払う必要が生じます。

 ご本人でなければ施設利用契約を結んだり、必要な資金を銀行から引き出したりすることができませんので、このようなケースでも成年後見人が必要になります。

 ケース6 資産管理が必要なケース

 賃貸不動産など、管理が必要な資産をお持ちの方が判断能力を失ってしまうと、新たに賃貸借契約を結んだり、敷金を返金したり、リフォーム工事を行うなど、必要な行為を行うことができなくなります。

 また本人の生活資金が不足してきたときに、株式や不動産などの資産を売却する必要が生じても、ご本人では手続ができません。

 このようなケースでも成年後見人が必要になります。

 ケース7 親族で面倒を看ることができないケース

・精神病を患っている方で、被害妄想が激しく、親族で面倒を看たくても本人が拒否するため看られないというケース
・遠方に住んでいる親族の面倒を看るのが困難であるというケース
・仲が悪く,面倒を看る義務があることは分かっていても感情的に面倒を看るのがつらいというケース
など、親族間の事情はさまざまです。
 
 こうしたケースでも後見人が選任されて親族に代わり面倒を看ることがあります。


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