借りている家が競売にかけられた!!というご相談がありました。
建物所有者の方が建物を抵当に入れて借金をしていたところ支払えなくなったので,債権者が抵当権を実行してきたようです。
こんなとき,借家人(賃借人)の方はどうなるのでしょうか。
これは借家人の賃借権と,債権者の抵当権のどちらが優先するのかという問題です。
結論は,借家人が建物を借りた日(引き渡しを受けた日)と抵当権の設定登記日とどちらが早いかで決まります。
債権者にしてみれば,抵当権を設定する前に建物を下見して,誰かが住んでいれば,賃借人がいることを前提に担保価値を見積もって抵当権を設定すればいいからです。
今回のご相談の方はかれこれ50年くらいその建物に住んでいるということであり,建物の登記を見てみたら抵当権の設定の方がずっと後でしたので,賃借権が優先します。
従って競売が実行されても,建物の競落人を新しい賃貸人として今後も住み続けることができます。
ご相談に来たおじいちゃんはかなり焦っておられましたが一安心したようです。良かったですね!
2012/08/09
※コンテンツ内で事例をご紹介する場合、作成当時の法律に基づきますので最新の判例と異なる可能性があります
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