未成年者の暴行事件

事件の種類  損害賠償請求
依 頼 者  被害児童の両親
事件の概要  被害児童(高校生)が他校の上級生に呼び出され暴行を受け,入院1週間の傷害
       を受けた。加害児童本人およびその両親に対し賠償を請求。
結   果  請求額120万円のうち60万円を裁判の席上で支払いを受け,残額を免除する
       和解が成立。 
処理の期間  約4か月


 本件のように,加害者が未成年者の場合,賠償責任を負うのは誰なのかが問題となります。
 加害児童には支払能力がなく,その両親に責任がないとすれば,結局被害者は賠償を受けられない危険があるからです。


 この点,民法の規定及び法令解釈上,大体12歳前後の子どもであれば自己の行為について賠償責任を負うとされますが,その監督義務者(通常は親権者)も,監督義務を怠っていた場合には賠償責任を負うとされています。


 本件の場合,加害児童は高校生でしたので,自分の行為に責任を負う年齢に達していました。
 一方,加害児童の両親については,加害児童がすでに高校生であることや,自宅外での交友関係上の事件であることから,監督義務違反があるのかどうかが問題となりましたが,その加害児童が事件直前にも別の暴行事件を起こして家裁に送致されていたこと,その審理において両親が今後の監督を誓っていたことなどの事情があったため,当方では,再び同種の暴行事件を起こしたことについて親権者に監督義務違反があると主張しました。
 これに対し,加害児童の両親は監督義務違反を争いましたが,最終的には責任を認めました。
 もっとも加害児童の両親は無職の状態で支払能力がなかったことから,請求額の半分を一括払いしてもらうこと,今後一切被害児童とその家族に接触しないとの加害児童の誓約書を提出してもらうことを条件に和解に応じました。


 本件のような故意の事件は論外ですが,悲しいことに子ども同士でふざけていて重大な事故につながった事件も少なくありません。
 被害にあったお子さんが十分な治療を受けられるよう,個人賠償責任保険にはぜひ加入してほしいと思います。

2012/06/28

※コンテンツ内で事例をご紹介する場合、作成当時の法律に基づきますので最新の判例と異なる可能性があります

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